余罪なし

特にないです

最近読んだ本(2021/10)

スーパーカブ 1巻

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やっと読んだ。2021年春アニメが終わったタイミングで買ってはいたんだけど、色々あって読めてなかった。嘘です。他のアニメ観たり小説読んだりしてました。

当然と言えば当然だけどアニメより生い立ちとか心境とかが詳細に書かれていて、むしろそういう諸々を取捨選択した結果として、あのさっぱりしたアニメーションになっていたというのは、監督の舵取りと脚本の力によるところが大きいんだろうな。

アニメでいうと6話(修学旅行)の回までが収録されていて、巻の構成として上手いピークの持っていき方だった(アニメのシリーズ構成もこれしかないだろうという話でもある)。小熊が修学旅行バスとは別にカブで向かい、礼子と二人乗りに至るまでの過程と高揚感、そこから終りを迎えたカブへの礼子の感傷に至るまでのテンションコントロールが絶妙で、カブとその歴史に対する敬意を示す締め方も改めて文章で読むと味わいも増した。少しずつ既巻も読み進めます。

クリムゾンの迷宮

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一面が深紅色の岩や砂礫の火星(とされる場所)を舞台としたデスゲームもの。舞台が荒涼としているので、殺し合いというよりは極限サバイバル描写が面白かった。殺しがあったことが判明してからの緊張感とテンポはよかった。食人描写とかありつつも、そこまで気持ち悪い感じにはならずに緊張感を保ったまま読み切れた。

まあ実を言うと10年前くらいにやる夫スレで読んだんだけど。先日Twitterで作品名を見かけて思い出して購入した。やっと禊が済んだ気持ち。

上京物語 僕の人生を変えた、父の五つの教え

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中学の同級生から10年ぶりくらいに連絡が来て、結婚の連絡かそうでなければマルチかなくらいに構えてWeb通話したんだけど、特に何というわけでもなくただ久しぶりに連絡したかったから連絡したということだった。その友人は転職したり、色々あってゆくゆくは起業したいとのことで今はがんばっているらしく、そのきっかけにもなったのがこの本で、絶対読んでほしいとのことだったので読んだ。

自己啓発本だが、前半はある青年の半生を記した小説で、まあ色々と失敗する人生を送り、特に物語に起伏がないまま終わってしまう。後半はその父親(厳密に言えばその青年の父親というわけではないが)から息子へ向けた人生哲学を綴った手紙で、前半の青年の半生を振り返り、どうすれば『成功』に向かえたのかについてを語る構成になっていた。

正直あまり面白くなかった。そもそも人生における『成功』を定義しておらず(もちろんそれは人それぞれだとは思うが、それに関するお断りを入れておくべきでは)、また『常識を破る』ことについても強調して書かれているが、所々に筆者が内在しているであろう『常識』に無自覚だと思われるところがいくつかあって、筆者が知らず知らずのうちに読者の対象を狭めてしまっているのが気になった。まあ人生における『成功』を目指してるわけではないような人は最初からターゲットではないと言われればその通りではある。 そもそも必ずしも『成功』しなくてよくない?というようなことを考えてしまい、自己啓発本を読むのが向いていないことがわかった。まあでも最後の方に『本は読んだほうがいいよ』みたいなメッセージがあったのでそこはそうやねと思った。

まとめ

本は読んどけ!